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いち・たす・いち 

いち・たす・いち (脳の方程式)
中田 力
紀伊国屋書店
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読んでみて衝撃を受けた。
題材は脳神経学の研究者である著者による、脳に関する入門編なのだが、本書のゴールは「こころ」はどこで生まれるのか、というもの。ただし、この部分はあくまでも著者による「仮説」である、という。

実は衝撃を受けたのは脳に関する事柄ではなく、著者の筆力。冒頭から脳の話に入るのではなく、数学、情報科学、物理学に関するお話しが続くのだが、関連する偉大な科学者にまつわるエピソード満載で、全然飽きさせない。

昔のエントリー(http://chogc.blog9.fc2.com/blog-entry-588.html)で紹介した、「生物と無生物の間」の著者である福岡伸一氏も分子生物学者だし、茂木健一郎氏など、最近は生物系の研究者に、世間一般の読者でも楽しめるような文章を書く人が多いようだ。一方で素粒子物理の人で、自分の研究テーマを主題に、こんだけ世間向けに、楽しそうな本を書く人がいるだろうか。いるのかも知れないが、私は知らない。

分子生物学、脳科学が分野としてエキサイティングだからかな?とすると素粒子物理学は世間一般の人がワクワクするような、エキサイティングな話題を提供できない分野になってしまったのだろうか?素粒子物理学者が知りたいことと、一般の方が知りたい事のベクトルが大きくずれているのは(多分)確かだろう。これはやばいことで、社会の支持・共感を得られない分野が発展するとは思いにくい。だからやっぱり広報活動に力を入れなくてはならないのね、というありきたりな結論に至ってしまった。(本音では、かつてのアインシュタインのようなスーパースターの登場を渇望していたりする)

余談だが、本書では「あの」ファインマンの事を「前頭前野の達人」と呼んでいる。なんのこっちゃ、と思ったのだが、前頭前野というのは人間の理性を司る機能を持っているらしい。で、著者によるとファインマンはものすごく理性を持った人、という評価になる。それを表すエピソードが二つほど紹介されている。

一つは、ファインマン先生がお酒をまったく飲まないこと。お酒が呑めないのではなく、お酒を飲むととても楽しくなるので、酒に溺れることを心配したのだという。


二つ目。ノーベル賞を受賞したファインマン先生にシカゴ大学から超高額のお給料で引き抜きのオファーがあったそうな。ファインマン先生はそれを断ったのだが、その理由が「そんな大金をもらえたら、長年の夢が叶ってしまうから」というもの。ファインマン先生の長年の夢とは?

この続きは本書を読むか、私に会ったときに聞いて下さい(それまで覚えている自信が無いが)。
[ 2009/09/03 18:37 ] | TB(0) | CM(0)

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